日本一「美肌の人が多い場所」をどこだかご存知ですか?
紫外線が少ない方が、肌に良さそうだから…東北??
とイメージしますが、島根県なのです。

大手化粧品メーカーが、全国およそ70万人の肌を6つの観点から解析し得点化。
そこで島根県が、2年連続で「美肌県」第1位になったのです。

島根県は他の地域に比べて、肌に良い環境条件が揃っています。
雨が多いので湿度が高く、日照時間が短いため紫外線の影響を受けにくい。
その2つの条件が揃っている県として島根県が最適な県でした。

東北も紫外線の影響受けにくいから、美肌は多い??
紫外線は少ないのですが、実は寒い地域は血行が悪くなりやすくなるため、皮脂の量が少なくなり、肌から水分が逃げやすくなるのです。
そのため、寒い所は肌に良い環境とは言えません。

環境も抜群の島根県ですが、もう一つ、島根が美肌の県になった理由の一つとして、銭湯、温泉に定期的に入っている人が多いからでした。

ヒートショックで美肌に

寒い季節のお風呂で起こる「ヒートショック」を聞いたことあると思います。
暖かい場所から寒い場所へ移動することで起こる、急激な温度変化が影響し、血圧が大きく変化することが原因で起こる健康障害です。
高齢者は特に気を付けるようにと勧告も出るほどで、年間約1万7千人が死亡するのがヒートショック。

しかし、このヒートショックは悪い事ばかりではありません。
例えば、銭湯によく通っている方って、、お年寄りでも肌が綺麗で美しくありませんか??
実はこれ、ヒートショックによる美肌効果なのです。

島根県は地元密着の温泉や銭湯が数多くあり、定期的に通っている人が多いのです。

熱いお湯につかる入浴法は美肌になる説

デトックスするためと言って入浴法は半身浴が定番という人は多いと思いますが、美肌のためにはぬるま湯に長くつかるより、42℃の熱めのお湯に15分ほど入浴する、ヒートショックプロテイン入浴法の方が良いのです。

ちょっと熱めのお湯に15分くらい浸かることで、体温は38℃以上になります。
すると体内でヒートショックプロテインというたんぱく質が作られます。
そのタンパク質が増えると、傷ついた細胞がどんどん修復され、細胞が元気になり肌の再生を促すのです。

この入浴法で特に大事なのが入浴後の保温。
お湯につかって上がった体温を37℃以上に保つことで、全身に熱がこもり、体内のヒートショックプロテインが増えます。
また、このタンパク質はコラーゲンを分解する酵素の働きを弱めるため、シワの予防にも。
しかも免疫力を高めるとも言われ、肌にも身体にも良いことずくめなのです。

毎日熱い風呂に入れない!!
という方は定期的でも大丈夫です。
ヒートショックプロテインは、熱刺激を受けてから2日間増え続けるため、週に1~2回のペースでいいのです。

洗顔も42℃のヒートショックを利用しよう

カラダ同様、42℃で洗顔をするとタンパク質が増加し、新しい細胞が産生しやすい状態を作り出すことが出来ます。
肌の細胞は常に元気になり、免疫力が上がるため、肌トラブルの予防になり、体の内側から美肌をつくることが可能。

また、細胞の修復をサポートするため、紫外線ストレスを防御し、しみ、しわを防ぎ、肌のきめも整えるのでメイクのりもよくなる、という、いいことづくしの洗顔法なのです。

医学的にも証明されたヒートショック

慶應義塾大学、熊本大学、名古屋大学の共同研究によりますと、マウスの皮膚を42度のお湯に5分間つけると、ヒート・ショック・プロテインの一種HSP70などが増えることが判明。

HSP70は細胞を保護する作用の最も強いHSPとして注目されていますが、この研究グループではHSP70が、紫外線による皮膚の傷害やシミを抑える効果があることを発見したのです。

さらに研究グループは、HSPのシワに関する研究を実施。
マウスの皮膚を42度のお湯に5分間つけてHSPを増やした後に、紫外線を当てるという処理を10週間続けて行ったのです。

そして、これによるシワの形成について調べたところ、37度のお湯に5分間つけたグループのマウスにはシワが確認できたのに対し、42度で温熱処理をしてから紫外線を当てたグループでは、シワがほとんどできなかったことが判明したのでした。

そのため、人間も紫外線を浴びる前に熱めのお風呂に入ると、マウスと同様にシワを防ぐことができる可能性があると期待されるのです。